ウドのあく抜き方法と手順|皮も茎も無駄なく使える

ウドのあく抜き方法を表すイメージ画像 山菜

ウドは春を代表する山菜のひとつで、独特の香りとシャキシャキした食感が魅力です。あく抜きと聞くと難しそうに感じますが、基本は「酢水に浸ける」だけで完結します。穂先・茎・皮とすべての部位が食べられるため、正しい下処理さえ押さえれば、春の旬をまるごと味わえます。

この記事では、ウドのあく抜きの手順を部位ごとに整理し、酢水の濃度や浸ける時間の目安、皮むきのコツ、保存方法まで順を追って説明します。はじめてウドを扱う方でも手順通りに進めれば迷わず仕上がるよう、よくある疑問にも答えながら解説します。

ウドは切った瞬間から変色が始まります。手順を頭に入れてから、酢水をあらかじめ準備した状態でカットするのが大切なポイントです。ぜひこの記事を参考に、今シーズンのウドを上手に使ってみてください。

ウドのあく抜きとは何か・なぜ必要なのか

ウドのあく抜きが必要な理由と、どんな変化が起きるのかを整理します。あくの正体を知っておくと、手順の意味がより分かりやすくなります。

ウドのあくの正体はポリフェノール

ウドのあくの主な成分はポリフェノールです。ポリフェノールとは、植物が自らを守るために持つ色素・苦み成分の総称で、ウドにも含まれています。

ポリフェノール自体は体に有害な成分ではありませんが、空気に触れると酸化し、切り口が茶色く変色する原因になります。見た目が悪くなるだけでなく、えぐみや苦みも増すため、下処理で取り除くのが基本です。

あく抜きをしないとどうなるか

あく抜きをせずに調理すると、切り口がどんどん茶色く変色します。色が変わるだけでなく、口に入れたときのえぐみ・苦みも強くなり、ウド本来のさわやかな香りと食感が損なわれます。

特に生のまま食べる酢みそあえやサラダでは、えぐみが口に残りやすくなります。茹でたり炒めたりする場合でも、変色したまま加熱すると仕上がりの色が濁るため、加熱前にしっかりあく抜きしておくとよいでしょう。

ウドにはどんな栄養が含まれるか

ウドは低カロリーで食物繊維を含む野菜です。文部科学省の食品成分表では、ウド(生)は可食部100gあたりエネルギーが18kcal、水分が94.4gと記載されています。

カリウムも含まれており、春の山菜として栄養バランスの面でも注目されています。ただし、調理前に皮をむいたり長時間水にさらしすぎると水溶性の成分が抜けやすくなるため、酢水に浸ける時間は適切に管理するとよいでしょう。

ウドのあく抜きは「酢水に浸けるだけ」が基本です。
あくの正体はポリフェノールで、切ったそのままにすると変色・えぐみの原因になります。
浸けすぎると水っぽくなるため、時間管理がポイントです。
    >ウドのあくの主成分はポリフェノールで、酸化により変色・えぐみが生じる>あく抜きをしないと仕上がりの色と味の両方が劣る>食物繊維・カリウムを含む低カロリーの山菜>酢水に浸けすぎると水分が増えて食感が損なわれる

ウドのあく抜きの基本手順と酢水の作り方

ウドのあく抜きは、正しい順番で行うことが大切です。切る前の準備から酢水の作り方まで、一連の手順を確認します。

酢水の濃度と浸ける時間の目安

酢水の基本的な濃度は、水400mlに対して酢小さじ1程度です。キッコーマンのホームクッキングや、カゴメのVEGEDAYでも同じ割合が紹介されており、家庭で扱いやすい目安として広く使われています。

浸ける時間は5〜10分が目安です。茎の部分は5〜10分で十分ですが、皮や穂先はあくが強めのため、やや長めに浸けるとよいでしょう。10分を大きく超えて浸けすぎると水っぽくなり、ウド本来の歯ごたえが失われます。

切ったらすぐ酢水へ入れることが大切

ウドは切った瞬間から空気に触れ、変色が始まります。そのため、カットしたら間を置かずに酢水へ入れることが大切です。複数の部位に切り分けながら進める場合も、切り終わったそばから酢水のボウルへ移すようにします。

酢水はウドを切り始める前にボウルに用意しておくと作業がスムーズです。酢の量は多少前後しても問題ありませんが、水が少なすぎるとウド全体が浸からないため、使う量に合わせてボウルの大きさを選んでください。

水けをしっかり切ることも忘れずに

酢水から取り出したウドは、ザルにあげて水けをしっかり切ります。水けが残ったまま調理すると、炒め物では油はねが起きやすくなり、和え物では味が薄まります。

キッチンペーパーで軽く押さえるとより確実に水けを取れます。酢のにおいが気になる場合は、軽くさっと水洗いしてから使っても構いません。

酢水の割合浸ける時間の目安注意点
水400ml:酢小さじ1茎:5〜10分切ったらすぐ入れる
同上皮・穂先:やや長め(8〜12分)浸けすぎると水っぽくなる
    >酢水は水400mlに酢小さじ1が目安>浸ける時間は5〜10分(皮・穂先はやや長め)>切った直後にすぐ酢水に入れることが変色防止のカギ>取り出し後は水けをしっかり切る

部位別の切り方と下処理の手順

ウドのあく抜き方法と手順のイメージ

ウドは穂先・細い脇茎・太い茎・皮の4つの部位に分けられます。それぞれ食感や風味が異なるため、部位に合わせた処理をすると料理の仕上がりが変わります。

太い茎の皮むきと切り方

太い茎は皮の周りのあくが特に強いため、厚めに皮をむくことが大切です。断面をよく見ると、外側の繊維質な部分と内側の白い部分の間に薄い線が見えます。その線より内側1〜2mm程度まで皮をむくのが目安です。

包丁は縦に入れ、根元から先端に向けてむいていくと太さが均一になり、その後の切り作業がしやすくなります。節のある部分は特に皮が固いため、厚めにそぎ取るとよいでしょう。皮はきんぴらに使えるため、捨てずに取っておくと無駄がありません。

穂先・脇茎の処理

穂先と脇茎は柔らかく、あくが比較的出やすい部位です。太い茎から切り分けたら、そのまま酢水に浸けます。穂先はアクが強めのため、茎より少し長めに浸けると仕上がりが穏やかになります。

穂先は天ぷらにするのが定番で、さっと揚げることで香りと食感が引き立ちます。脇茎は細くて柔らかいため、みそ汁の具や和え物に向いています。

皮の下処理と活用方法

太い茎からむいた皮も、あく抜きをすれば食べられます。皮は繊維が多く、加熱すると食感が変わります。きんぴらに使う場合は、酢水にさっと浸けた後、細切りにして炒めると歯ごたえのある一品になります。

皮のあくは茎より強めです。酢水に浸ける際は10分程度しっかり浸けてから使うとよいでしょう。皮を天ぷらにする方法もあり、部位ごとに料理を変えることでウド1本を余すところなく使い切れます。

各部位の使い分けの目安
穂先:天ぷら・みそ汁
太い茎:酢みそあえ・きんぴら・炒め物
皮:きんぴら・天ぷら
脇茎:みそ汁・和え物
    >太い茎は断面の薄い線より1〜2mm内側まで厚めにむく>穂先・皮はあくが強いため酢水に長めに浸ける>皮はきんぴらや天ぷらとして食べられるため捨てない>部位ごとに適した料理がある

よくある失敗と対処法

ウドのあく抜きでは、いくつかの失敗パターンがあります。原因と対処をあらかじめ知っておくと、初めてでも安心して進められます。

変色してしまったときの対処

カット後の置き時間が長くなると変色が進みます。少し茶色くなった程度であれば風味への影響は限定的ですが、見た目が気になる場合は薄く切り直すと変色した部分を取り除けます。

変色を防ぐ最善の方法は、カットと同時に酢水へ入れることです。複数のウドをまとめて処理する場合も、1本ずつ切りながらその都度酢水に入れていく方が安心です。

えぐみが残ってしまったときの対応

酢水に浸ける時間が短すぎると、えぐみが残りやすくなります。皮のむき方が薄すぎた場合も、あくが多く残る原因になります。

えぐみが気になるときは、酢水に浸けた後に再度きれいな水でさっとすすぎ、さらに5分ほど水に浸けなおすという方法で対処できます。加熱する料理では、下茹でを加えるとえぐみがさらに和らぎます。

水っぽくなってしまったときの原因

酢水に浸ける時間が10分を大きく超えると、ウドの細胞から水分が出やすくなり、シャキシャキとした食感が失われます。浸けすぎには注意が必要です。

取り出した後に水けをしっかり切ることも、水っぽさを防ぐうえで大切な手順です。キッチンペーパーで軽く押さえる程度でも十分な効果があります。

ミニQ&A

Q:皮をむかずにあく抜きできますか?
A:皮付きのままでも酢水に浸けることはできますが、皮の周りはあくが特に強いため、むいた後に酢水に浸ける方があく抜きの効果が高くなります。料理の仕上がりを考えると、皮はむいてから処理するとよいでしょう。

Q:手や包丁があくでべとついたときはどうすれば?
A:ウドのあくは手や包丁にもつきやすい成分です。べとつきが気になる場合は、酢水で手や包丁を洗うとすっきりします。作業中は随時酢水で流しながら進めるとスムーズです。

    >変色は「切ったらすぐ酢水へ」で防ぐ>えぐみが残る場合は皮むきの厚さと浸け時間を見直す>浸けすぎると水っぽくなるため10分を目安に管理する>手や包丁のべとつきにも酢水が有効

あく抜き後の保存方法と鮮度の保ち方

ウドは傷みやすい食材です。あく抜き前と後、それぞれの状態に合わせた保存方法を知っておくと、無駄なく使い切れます。

下処理前のウドの保存方法

下処理前のウドは水で洗わず、新聞紙などに包んで風通しのよい冷暗所か冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。根元を下にして立てた状態にすると、鮮度が保ちやすくなります。

保存期間の目安は2〜3日です。それ以上経つと香りが飛び、えぐみが増してきます。入手したらできるだけ早く下処理し、料理に使うのが基本です。

あく抜き後のウドの保存方法

あく抜き後のウドは、しっかり水けを切ってから密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存します。保存期間は1〜2日が目安です。それ以上経つと風味が落ちるため、あく抜き後はなるべく当日中か翌日中に使い切るとよいでしょう。

保存中に水が出てくる場合は、一度取り出してキッチンペーパーで水けを拭き取り直すと清潔な状態を保てます。

冷凍保存は可能か

ウドは冷凍保存に向かない食材とされています。冷凍すると細胞が壊れ、解凍後に水分が大量に出て食感が大きく損なわれます。生のまま冷凍することは避けるのが無難です。

どうしても保存期間を延ばしたい場合は、下茹でして水けを切り、冷凍用保存袋に入れて冷凍する方法があります。解凍後は炒め物や汁物など、加熱調理での使用に限定するとよいでしょう。

ウドの保存期間の目安
下処理前:冷蔵庫の野菜室で2〜3日(水洗いせずに新聞紙に包む)
あく抜き後:冷蔵庫で1〜2日(密閉容器に入れる)
冷凍:食感が大きく損なわれるため基本的に不向き
    >下処理前は新聞紙に包んで野菜室に立てて保存・2〜3日が目安>あく抜き後は密閉容器で冷蔵・1〜2日以内に使い切る>冷凍は食感が失われるため向かない>入手後はなるべく早く下処理・調理するのが基本

まとめ

ウドのあく抜きは「酢水400mlに酢小さじ1で5〜10分浸ける」が基本です。切ったらすぐ酢水へ入れること、皮を厚めにむくこと、この2点を守るだけで変色・えぐみを防ぐことができます。

まずはウドを部位に切り分けながら、切るそばから酢水に入れる流れを試してみてください。慣れてしまえば作業時間は5〜10分で完了します。

穂先・茎・皮とすべての部位が食べられるのがウドの魅力です。下処理さえ押さえれば料理の幅が広がりますので、春の旬の時期にぜひ一度試してみてください。

当ブログの主な情報源